意味を喪う

「意味をあたえる」のfktack( http://fktack.hatenablog.jp/ )の小説です。不定期に更新します。

20140121の夢2(2014/1/22)

 電話はやはり当てずっぽうでは無理があるので、どこにも繋がらず、結局私は女事務員に声をかけた。その時ついでに

「新車買ったんですね」

 と世間話を振ったら

「ええ。ローンを組んで。でも1番安いやつです」

 と答えた。おそらく周りの人から、新車を買うのは金持ちだな、と、さんざんからかわれたから、そんな答えを用意したのだ。しかし私はからかうつもりはなかった。なぜなら私は年齢こそ彼女よりも上であったが、勤続年数は私の方がずっと短く、20代のころは転職ばかりをしていて、今の会社ではまだ3年にも満たなかった。だから、金持ちだなんて言葉は失礼にあたる。だが別のよく会話をする50代の男営業マンには、よく

「稼いじゃって仕方ないですね」

 みたいな軽口は言う。私は年下よりも年上の男女の方が、こういった話を振るのが得意なのだ。しかしその営業マンの成績は最下位だった。

 短縮番号は0123だった。あまりに子供っぽい数字の並びなので、私はおそらく違うところにつながるだろうなと思いながら電話をすると、やはり聞いたことのない声の人が電話に出た。とてもぼそぼそ喋る人で、しかし私の上司も普段からぼそぼそと小声で喋る人だった。普段上司が電話する姿を見て私は、相手の人は受話器を耳に押し付けたりして、言っている内容を拾うのは大変だろうと思った。受話器にも耳の汗がついて不潔だろう。電話だと声の印象がガラリと変わる人もいるので、上司である可能性もある。そこで私は構わず、今から戻る旨を伝え、違ったら違うで向こうから言ってくるだろうと思っていたら、やはりどこへかけているのかと言われた。確認してみると、その人は保健所の人だった。

 お詫びをして電話を切ってから、再度電話をすると今度はちゃんと繋がったが、そこは私が以前勤めていた職場であり、そうであればこれも間違い電話なのだが、私は正しく繋がったと判断した。

 電話には最初女の人の方が出て、世間話というか、女の人が職場のシステムに対する文句を言った。話を聞いているうちに、私もだんだん以前の職場の勤めている気分になり、その時の上司とはフランクな関係だったので、直接上司に戻る旨を伝えずに、この女の人に言伝を頼めばいいだろうと判断した。適当なところで電話を切り上げようと話が途切れるのを待っていたが、やはり上司本人にきちんと伝えたほうがいいような気がしてきて夢は終わった。
私は今回の夢は7時から7時40分くらいの間に見た。というのは今日は次女が前日から風邪をひいて熱が出て、前日から幼稚園を休むことが決定していたので支度を手伝う必要がないので、早起きをする必要がなく、私は2度寝をしてその間に夢を見た。

 

2014/1/22

 ※私は夢の話の前はさくらマーケットについて書いていたが、その後に書こうと思っていたことを忘れてしまったので、改めて話を考える。

 

 私はさくらマーケットともうひとつの店について、小6の夏休みの前くらいに初めてその存在を教えてもらってそこを訪れた。もっと早く教えてもらえば良かったと思い、それは来年の3月になれば卒業をし、仲間のうちの半分は別の中学に行くことになり、もう、あの店には2度と行かないだろうと思ったからである。

 ところでその夏の終わりなのか秋に入ってからなのか、はっきりした時期は忘れたが、ある時突然母が、さくらマーケットともう1店に行ってみたいと言い出したので私は驚いた。その頃には私は何度も店にちょくちょく通うようになっており、そこは私の家の最寄り駅から2駅進んだ北坂戸という駅であったが、私はまだ小学生だったので子供料金で、思い返して計算してみると、片道わずか80円で行くことができた。安かったので自分の小遣いで行くことができ、さすがに毎回カセットを買うことはできなかったが、誰かが買うのに付き合ったり、また誰も何も買わないこともあった。

 私は母が連れて行ってほしいと言い出したことに対し、どんな感情を抱いたのかは忘れたが、他の友達の母親は行ったりしないだろうと思ったので、もちろん誰にもそのことは話さずに、誰も行かない日を選んだ。

 最寄り駅までは、普段は自転車に乗って、市営の無料駐輪場に自転車を停めてから切符を買って電車に乗るが、今回は妹と弟もいるし、妹と弟では弟の方が年下で弟は幼稚園の年長だった。弟が当時はすでに自転車に乗れたかは不明だが、乗れたとしても私が後部の荷物置きに弟を乗せて2人乗りで駄菓子屋に連れて行ったこともあった。

(続く)

第1回


2013/12/11 - 西門