美容師には男の子が1人いて、2人目を妊娠して産休に入ったところで私はその美容院へ通うことをやめた。それはもう1年くらい前の話だったが、その後もしばらくは美容院からメールが届き、そのメールとは時候の挨拶に始まり、そろそろスタイルも崩れる頃で…
今となってはそこでどんなレッスンが行われていたか、思い出すことはできないが、ごくたまに私たちは一般用の深いゾーンへ進出することがあった。それは2種類あって、まずは普通よりもずっと大きいビート板を筏に見たて、そこに子供たちがしがみついて、講…
駅に向かって自転車をこいでいたが夢の中なのでスピードはゆるく、俺は高校生だった。8時の電車に乗るつもりだったが、次の8時7分にも間に合わないかもしれない。周りには同じ制服を着た男女がいたが、少しも急いでいる様子はない。実はその理由は俺にも…
しかし、たとえどんなに正確な記憶があったとしても、それを文字に変換した途端、ある程度のフィクションが紛れ込んでしまう。私たちの暮らす世界と文字は次元が違うと言い換えても良い。つまりよく、2次元の漫画の主人公が、3次元のフィギュアとして売り…
すでに練習は終了してしまったのである。 ところでこの話は先週末から今週頭までしばらく間があいて書かなかった。その理由は、今では私は家で文章を書くことをせず、会社での仕事の合間に文字を綴るというスタイルにすっかり慣れてしまったからである。 さ…
私たちはすぐに第一音楽室へ向かい、もうそんなことはいちいちおぼえていないが、外掃除の班だったので、私たちは外履きを履いていたから、一度下駄箱へ向かい、上履きに履き替えてから第一音楽室へ向かったはずだ。下駄箱についての記憶はないので高校時代…
ところで私はその後、かつて通っていた中学の方へ車を走らせることはなかったが、web上の地図で中学の位置をチェックすることにした。それは、私がこれを書き始めて少し経ってから疑問が生じ、つまり西門はそもそも存在するのかという疑問だった。 私は門…
突き放された私は立場的には、屈辱的な気持ちというよりも、自分の抱いていた割り切れない気持ちに対して同意を得られたような気になり、晴れやかな顔をして西門へ戻った。教師の方が 「そういう事情なら仕方ない、今回は特別に」 という反応をしたら、私は…
中学2年か3年の頃に自分が班長のときがあり、これは班が西門の掃除担当のときの話だ。西門は県道に面していて県道は交通量が多く、やがて関越自動車道のインターへつながっていた。校舎の窓からも関越道の陸橋は見え、時間帯によって西門はその影に隠れた。…